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貴族

異世界漫画用語辞典 異世界漫画用語辞典
爵位からリダイレクトされています。
大公からリダイレクトされています。
貴族(きぞく)とは、家柄や身分が高く社会的特権を持つ階級の人およびその家族・集団のことです。代々その地位を世襲し、特定の社会的、政治的、経済的な特権を享受してきた歴史があります。

日本においても貴族は明治2年まで存在し、その後は貴族とほぼ同じ意味合いで華族制度が創始され身分上・財産上の特権が与えられました。

戦後の1947年には貴族制度の禁止・華族制度の廃止が行われましたが、現在でも位階という名誉を示す勲位(功績のしるしとして国家が与える名誉的なモノ)が存在します。

異世界漫画における貴族

異世界漫画および小説における貴族は作品によりかなり異なることがあります。

異世界漫画における貴族(一般的)

異世界漫画における貴族とは、主に古代~近世ヨーロッパにおける貴族制度を模倣した制度であり、ファンタジー的な要素を多分に含んだ制度です。

貴族の上には王族・皇族があり、その下に貴族があり一般的な貴族と同じように社会的、政治的、経済的な特権を享受しています。

異世界漫画における特殊な貴族事情

異世界漫画において特殊な貴族事情があります。それは魔法・魔術・スキルです。

戦争や領地争いが多かった古代~近世では、貴族は戦うことが前提であり武力は貴族の力の象徴にもなっていました。

異世界漫画では武力となる魔法・魔術・スキルが存在することが多く、より強い魔法や魔術・スキルを使えることが貴族としての価値と見られる傾向にあります。

そのため貴族は魔法や魔術、スキルを使える人間を抱えることで世代交代を繰り返した結果、貴族のみが魔法や魔術、スキルを使えるようになっている設定の作品が数多くあります。

  • 王族・皇族のみが魔法等を使える
  • 貴族のみが魔法等を使える
  • 貴族以外も魔法等が使える

上記のパターンが異世界漫画(小説)では見られます。

また貴族として強い魔法や魔術、スキルが使えないことで廃爵・廃嫡される作品も多く存在しています。

逆に平民が強い魔法や魔術、スキルが使えることで貴族の養子として迎え入れられることも作品によってはあります。

特に悪役令嬢と呼ばれるジャンルの異世界漫画では、悪役令嬢と言われるヒロインと対立する貴族の令嬢が強い魔法や魔術、スキルが使えることで養子として迎え入れられているという設定が多くなっています。

魔法の無かった地球において戦争が科学の発展に影響した通り、異世界では戦争が魔法・魔術の発展に影響したことが考えられます。

異世界漫画における貴族の爵位

異世界漫画における貴族の爵位は作品によって設定が異なります。

異世界漫画における爵位(一般的)

貴族の爵位

異世界漫画における爵位は、国王・皇帝を頂点として王族・皇族があり、大公・公爵・辺境伯・侯爵・伯爵・子爵・男爵・準男爵・騎士爵および士爵という順になっていることがほとんどです。

大公(たいこう)

大公は王族・皇族の血縁者であり、男性のみを指す言葉であり、女性には用いないのが一般的です。

  • 国王・皇帝の兄弟
  • 先代の国王・皇帝の兄弟

上記のような立場の人が大公となっていることが多いですし、ヨーロッパの貴族社会でもそういうことが多くありました。

そのため上記の爵位図においては国王・皇帝の下、王族と同じ立場になっているのが一般的です。

また大公が国を治めている場合、公国という名称になるのが一般的です。小国の君主を大公と言うことがあります。その場合国王・皇帝が国を分割したり侵略した国に大公をおいて国として治めさせるということが多いです。

なお王族・皇族と血縁関係にない場合でも大公となる場合が異世界漫画にはあります。

  • 国王・皇帝と非常に親しく、類まれな活躍をしたものに大公位を与えている
  • 属国等の国の君主として大公位を与え、公国を治めさせている
  • 雰囲気で大公としている?

国王と非常に親しく、類まれな活躍をしたことで(死亡していたと思っていたから)、大公位を与えられた人物が主役になっている漫画としては「ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。」があります。

公爵(こうしゃく)

公爵はヨーロッパの国によっても解釈が異なりますが、異世界漫画においては王族・大公に次いで上位の貴族のことです。

一般的には王族・皇族の血縁者が公爵・公爵家となっていることが多いです。

ただ一部作品では、王族・皇族との血縁関係がない場合でも公爵位を授かっている設定の作品もあります。

例えば「転生した悪役令嬢は復讐を望まない」では一定の領地を治める貴族が公爵位を得ています。

また「理想のヒモ生活」では元々その土地を治めていた一族に公爵位を与えています。これは国をまとめていく段階において元々その土地にいた有力な一族の協力を得るために行う施策です。

辺境伯(へんきょうはく)

辺境伯は、国境付近など王都・帝都から離れた場所だけど防衛の観点から非常に重要な場所を治める貴族に与えられる爵位です。

そのため辺境伯は上位の貴族として紹介している異世界漫画は多くなっています。

一部のヨーロッパの国では公爵位とほぼ同じ地位になっていた時期もありますが、異世界漫画においては侯爵位と同じ地位であることが多いです。

上記の理由から爵位の図では公爵と侯爵と同じ地位としています。

なお一部の漫画では辺土伯として伯爵位としている場合もあります。例えば「ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜」です。

また辺境伯を軽んじて辺境伯領を攻め込んだために、逆に辺境伯の方が強くて、辺境伯が独立して国家を作ってしまう異世界漫画もあります。「役立たずと言われたので、わたしの家は独立します!」です

侯爵(こうしゃく)

侯爵は公爵に次ぐ貴族階級で上位貴族として説明されることが多いです。

異世界漫画の中には公爵家が、その漫画の中の時代的にいない時期に設定してあり、王族につぐ貴族なっていることもあります。

伯爵(はくしゃく)

伯爵は、異世界漫画において上流貴族とも中流貴族とも下流貴族とも言われることがある微妙な立ち位置の貴族です。

ただ異世界漫画以前の漫画やドラマだと貴族の代名詞として使われていたこともありました。

子爵(ししゃく)

子爵は、異世界漫画において中流貴族もしくは下流貴族として描かれてることが多い爵位です。

男爵(だんしゃく)

男爵は、異世界漫画においては下流貴族として描かれていることが多い爵位です。

なお日本で男爵と言えば「じゃがいも」を想像する人も多いですが、じゃがいもの男爵は川田龍吉男爵がイギリスから持ちんで日本に定着させたことから「男爵芋」と呼ばれるようになりました。

準男爵(じゅんだんしゃく)

準男爵はイギリスの世襲称号の1つであり、本来は貴族ではなく平民です。そのため準貴族と表現されることがあります。

しかし異世界漫画では貴族として扱われていることが多くなっています。

準男爵が出てくる異世界漫画は非常に少ないですが存在はしています。

「普通職の異世界スローライフ ~チート(があるくせに小者)な薬剤師の無双(しない)物語~」というライトノベル・漫画です。この漫画は貴族の表現方法としては非常に面白い設定になっています。

騎士爵および士爵(きししゃく・ししゃく)

騎士爵および士爵は準男爵同様、本来は貴族ではなく平民です。また一代のみであり世襲は出来ない名誉・栄誉称号です。また準貴族と表現されることがあります。

異世界漫画では準男爵同様、貴族として扱われていることが多くなっていますし、世襲出来る場合もあります。

貴族の爵位の叙爵

貴族の爵位の叙爵とは、貴族へ爵位を与えることを意味します。

基本は王・王族・皇帝・皇族が叙爵を行います。

ただし異世界漫画によっては権力のある貴族(主に公爵・侯爵)が、下位貴族(子爵以下の爵位)の爵位を与えることを許されている設定になっていることもあります。

または推薦をして王・王族・皇帝・皇族から爵位を受ける場合もあります。

ただし爵位を与えた場合、国への登録が必要になっていることが多く、国へ貴族としての登録が行われて初めて貴族と名乗れるようになっていることがほとんどです。

異世界漫画における貴族の種類

爵位以外にも貴族の種類がいくつか存在します。

領地貴族

領地貴族とは、領地を持ち領地を運営することで自ら金銭を得る貴族です。つまり国(王族等)からの俸禄(給料みたいなもの)をもらうことはあるにせよ、基本的には自らの裁量によりお金を稼ぐことが可能な貴族です。

また領地の経済を発展させるために商人的な知識・活動も必要になる場合があります。

領主貴族の問題点として、能力のない子へ爵位がそのまま移ることです。そうなると領地は荒れていき、最終的には領地の取り上げなどが起こる可能性もあります。

また子どもが多い場合、爵位を引き継げるのは長子もしくは能力の高い子のみとなり、他の子は貴族から平民になることもあります。

そうならないために、他の貴族に婿入りするということも異世界漫画では描かれていることもよくあります。

法服(法衣)貴族

法服(法衣)貴族は、領地を持たず国の仕事(現代日本で言えば公務員的な仕事)をすることで俸禄を得て生活をする貴族です。つまり基本的には自らの裁量でお金を稼ぐことが出来ない貴族とも言えます。

そのため異世界漫画で悪いことをする大臣とか宰相は、法服(法衣)貴族であり、悪いことをしないと大きく稼げないということになります。

また領地貴族を商人のようだと馬鹿にする傾向がいろいろな異世界漫画で描かれています。

法服(法衣)貴族の欠点は、役職が世襲される可能性です。大臣の息子が能力もないのに世襲されてしまえば国家として成り立たなくなるのは想像に容易いことです。

能力がないため大臣職を降ろされたとしても貴族位が継承されることも問題になっている場合もあります。

あまりにも酷いと廃爵(爵位が廃止・取り消される)ということにもなりえます。

陪臣貴族

陪臣貴族は王族や貴族と主従関係を結んだ貴族のことです。

王・王族ではなく国に対して忠義を誓う場合は、陪臣貴族とは言えないことが多くなっています。

領主貴族で領地が広大な場合、全部を管理することが出来ないため下位の貴族と主従関係を結んだ場合、下位の貴族が陪臣貴族となります。

陪臣貴族は王・王家と主従関係にある訳ではないので、王・王家からの命令が絶対とはならない場合もあります。これはその異世界漫画における国の法律で異なります。

何より領主貴族の力が非常に強い場合、王・王家が直接陪臣貴族に命令を行うと領主貴族の反感を買い、治世(反乱・内戦の可能性)が乱れることにもなるため、王・王家も下手に陪臣貴族に命令を出せない場合もあります。

異世界漫画における日本の貴族

既に日本から貴族が消えて70年以上が経過しており、普段「貴族」という名称に触れるのがドラマや映画、漫画の中だけでしょう。

しかもそれがヨーロッパ基準になっているため、日本にかつてあった貴族の位階(階級みたいなもの)および現在も使われている名誉を示す位階を知らない人も多くなっています。

現在の日本にも名誉・栄誉を示す位階は残っており、例えば国会議員や市町村長になった人には割と叙位といって、位階を授けられています。

現在の日本の位階
正一位(しょういちい) 従一位(じゅいちい)
正二位(しょうにい) 従二位(じゅにい)
正三位(しょうさんみ) 従三位(じゅさんみ)
正四位(しょうしい) 従四位(じゅしい)
正五位(しょうごい) 従五位(じゅごい)
正六位(しょうろくい) 従六位(じゅろくい)
正七位(しょうしちい) 従七位(じゅしちい)
正八位(しょうはちい) 従八位(じゅはちい)

この制度を使って、異世界召喚された主人公が異世界で貴族として扱われるようにする設定の漫画があります。

「普通職の異世界スローライフ ~チート(があるくせに小者)な薬剤師の無双(しない)物語~」というライトノベル・漫画です。

設定は非常に面白いです。

異世界漫画における爵位以外の貴族の表現

異世界漫画の中には、公爵・子爵等の爵位を使わずに別の表現で貴族の地位を表現している作品もあります。

凶乱令嬢ニア・リストン 病弱令嬢に転生した神殺しの武人の華麗なる無双録

「凶乱令嬢ニア・リストン 病弱令嬢に転生した神殺しの武人の華麗なる無双録」においては爵位を使わずに第1位・第2位という表現を使っています。また貴族ではなく「貴人」と表現しています。

  • 第1位:王族
  • 第2位~第11位:貴族
  • 第12位~第15位:庶民

主人公は第4位の貴人の家の娘で、感覚としては侯爵家くらいの意味合いの感じでした。

貴族に関すること

貴族に関するリンク(参照元等)

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